外国人としての特別な手続き

韓国で韓国企業(または個人)が商標出願して登録を受けるのと、日本企業(または個人)が商標出願して登録を受けるのとでは、費用、期間、権利保護などの面で違いはあるのでしょうか

外国人が不当に取り扱われる、いわゆる「差別」の問題は全くありません。 一方、翻訳などに期間が必要なこと等から、
韓国に住所を持たない者(在外者)に対しては手続き期間の延長などについて特別の配慮がなされます。
   

解説:
韓国で商標出願・登録を行う際に、費用および手続、商標審査期間、商標権の効力などの面で、日本企業(または個人)が韓国企業(または個人)と比べて、不利な取り扱いを受けることはありません。
一方、韓国内に営業所がない外国法人や韓国内に住所がない外国の個人は「在外者」と呼ばれ、在外者のうち韓国に滞在していない者(法人の場合は代表者)は、翻訳や韓国特許庁との連絡や手続きの面で不便があるため、手続き期間などの点で配慮がされており、また、手続きを管理するための制約があります。

<特許管理人の選任>
韓国特許庁からの連絡や手続きの不便を解消するために、在外者が韓国特許庁に産業財産権(商標のほか特許、デザイン権でも)に関する手続きを行うときには必ず、韓国内に住所又は営業所がある韓国代理人(特許管理人)を通じておこなうことが法律上求められています。韓国特許庁からの通知などは外国にいる在外者に送付されるのではなく、この特許管理人に送付することで手続きを確実にしているのです。

<手続き期間>
拒絶決定不服審判の請求期限、異議申立理由の補正期限、審決取消訴訟の申請期限などは延長を請求することができるのですが、在外者については特に、韓国に滞在する者(在内者)よりも1ヶ月さらに延長することができます。

<費用>
韓国特許庁に支払う出願料や登録料などのオフィシャルフィーについては、在内者も在外者も差はありません。
韓国特許庁に提出する出願書類などはすべて韓国語で行う必要があり、韓国特許庁からの通知などは全て韓国語(または英語)であります。このため、特許事務所に手続きを依頼する場合には、日本語と韓国語の間の翻訳について翻訳費用が必要です。

<権利保護>
登録された商標権の法律上の効力について、その権利者が在内者か在外者かで差は設けられていません。
また、商標権侵害事件などの紛争が生じた場合に、当事者が在内者か在外者かで裁判所が偏った判決を下すことも決してありません。
模倣品対策を行っている税関の水際対策、特許庁や警察の市場取締りなど行政的な保護においても、海外ブランドの偽造品には精力的な取締り活動が行われておりますので、日本の皆様もそうした制度を積極的に活用することで権利保護が図れます。

  2010.01.01 掲載
解説者
特許法人ムハン
代表弁理士 丁泰栄 (ジョン・テヨン) 氏:


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