商標  特許法院
原告 個人 vs 被告 個人 2016ホ7886
2017-07-24 確定

【事実関係】
自らが運営するウェブページ「
www.lumie.co.kr」やインターネットショッピングモールなどを通して「LUMIE」商標(以下「先使用商標」)が表示されたアロマキャンドル製品を広告・販売してきた被告は、原告が先使用商標と類似の本件登録商標が登録されているのを知ったあと、本件登録商標は先使用商標との関係で旧商標法(2016年2月29日法律第14033号で改正される前のもの、以下同じ)第7条第1項第12号 に該当するという理由で無効審判を請求した。特許審判院は、先使用商標は本件登録商標の出願日(2009年3月26日)当時に韓国の一般需要者の間で被告の商品を表示するものと認識されるほどに知られていて、本件登録商標と先使用商標はその称呼が類似し全体的に類似の標章に該当し、原告は先使用商標を模倣して不当な利益を得るために本件登録商標を出願したものであるとして、本件登録商標は無効となるべきであると判断した。これに対して原告が特許法院に審決取消訴訟を提起した事件である。

【判決内容】
(1) 本件登録商標の出願当時に先使用商標が知られた程度
①被告は2007年から自らが直接開設し運営したウェブページやインターネットショッピングモールなどを通して先使用商標が表示されたアロマキャンドル製品を広告・販売してきた点、②2007年6月から2009年3月までの20か月のあいだにインターネットショッピングモールで販売された先使用商標品の売上額が約12億ウォンにのぼり、これは該当製品の単価(3,000~8,000ウォン)を考慮したとき約15万~40万個におよぶ製品が販売されたとみられる点、2009年11月6日の「ベストセラー100」で、男性用商品の中で1位、全体商品の中では3位に選ばれるほど人気を博した点、国内占有率50%以上を維持する「YANKEE CANDLE」製品の2010年売上額が約20億ウォンである点を考慮すれば、先使用商標は本件登録商標の出願当時に韓国の需要者の間で被告の商品を表示するものと認識されるほどに知られていたとみるのが妥当である。
原告は、被告がオンラインショッピングモールなどで広告をするなかで先登録商標が確認されない「ティライト」製品を基本商品として販売したため、上記の売上額全額が先使用商標と関連するものであるとはみられないと主張するが、ティライト製品を購入した場合でも常に先使用商標が表示されており、製品の包装やラベルなどにも先使用商標が表示されていた点を考慮すれば、売上額全額を先使用商標の認知度形成と関連する資料として使用することができる。
(2) 本件登録商標と先使用商標の類否
本件登録商標「ルミエキャンドル」の要部は「ルミエ(르미에)」部分で、先使用商標である「ルミエ(루미에)」と呼称が非常に類似し、全体的に類似する。
(3) 原告の不正の目的の有無
①先使用商標が韓国の需要者の間で被告の商品を表示するものと認識されるほどに知られているという点、②本件登録商標が先使用商標ときわめて類似し、その指定商品も先使用商標が使用された商品とほぼ同じである点、②2005年12月15日に、原告と被告との間で原告が製造・輸入する商品を被告が代理店として買い受け販売するという内容の代理店契約が交わされたところ、この代理店契約の終了後、両者の間にドメイン名返還と損害賠償請求等の問題が生じていた点、③原告が被告を相手にドメイン移転請求等の訴えを提起したが、原告の請求が棄却された点、④被告会社の元社員が原告会社に籍を移し、原告はその社員を通してアロマキャンドル製品のオンライン販売を行った点などを総合的に考慮すれば、原告は本件登録商標を出願した当時、一般需要者や取引者の間で被告の商品を表示するものと知られていた先使用商標を模倣することにより、先使用商標に蓄積された良質のイメージや顧客吸引力にフリーライドし、不当な利益を得ようとしたり被告に損害を加えようとする不正の目的があったとみてしかるべきである。
(4) 結論
以上を総合すると、本件登録商標は韓国の需要者の間で特定人の商品を表示するものと認識されている先使用商標と類似の商標として、不正の目的を有して使用する商標に該当するとみるべきであるので、結局旧商標法第7条第1項第12号によりその登録が無効とならなければならない。

【専門家からのアドバイス】
ある商標が需要者の間でどの程度知られているかを判断するための資料として主に利用されるのは、その商標が使われた商品に関する売上額の資料であるが、一般的に売上額資料は具体的にどの商標に関するものであるか表示されていない場合が多く、訴訟などの手続において争点になることが多い。本件でも原告は被告が提出した売上額資料のすべてが先使用商標と関連したものとみることができないと主張したが、被告は広告資料で先使用商標が常に共に使用された点、被告が販売する他の製品の包装やラベルなどにも先使用商標が表示されたという点などを効率的に主張した結果、当該売上額全額が先使用商標と関連したものと認められた。訴訟などの手続において先使用商標の周知性を裏付けるために提出する売上額資料の場合、当事者間の主な攻防の対象になることが予想されるので、提出の過程では該当資料が先使用商標と関連する資料に該当するという点を論理的に説明できるように備えておくことを忘れてはならない。

 
 
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